依存性の境界線 ~マラソン元日本代表・原裕美子選手の件で思うこと~
昨日のブログに続いて最近話題となっている騒動についてのブログ
今回はマラソン元日本代表の原裕美子さんの万引き騒動の件
この件に限った話ではなく今年は依存性に対していろいろ考えさせられる1年だったのではないかと思います。
ジャニーズグループTOKIOの元メンバーである山口達也さん
モーニング娘。のOG、吉澤ひとみさん
両者の事件はみなさんも記憶にあると思いますが、この2人のアルコールに対する依存性がメディアでもよく取りあげられています。
原裕美子さんの場合は
苛酷なトレーニング、指導者からの極めて厳しい食事管理等の影響で精神的に追い込まれ
現役時代から続く摂食障害、窃盗症に苦しめられてきた。
そして今回、執行猶予中の再犯となり会見にて心境を語ったという一連の流れでしたが
依存性というのはとても怖いものだと感じさせる騒動ではあるのですが
私はこの原裕美子さんの会見に
どうも違和感を感じてしまっています。
確かに依存性の苦しみは計り知れないものがあります。報道の中でも依存性は回復は見られても完治という状態になることは極めて難しいとも言われています。
ただ、原裕美子さんの会見にて
「やりたくないのにやってしまう」
「自分の気持ちとは関係なく」
「現役時代の辛い経験から」
「捕まって楽になりたかった」
等々、発言されていましたが
なんか、自分のせいではなく依存性のせいなのです。と聞こえてしまうというか
勿論、本人は大変辛い思いをし、苦しんでいるのは間違いないでしょう。
メディアでの報道の仕方に問題があるのかもしれませんが
なんか依存性ばかりを主張されても、という感じに私は思っていたりもしてですね。
まぁ、こういった話はかなりデリケートな問題ですし、一概に素人が簡単に語るべきでも無いとは思うのですが
辛いトレーニング、練習、摂生
それらに苦しみ悩んでいるのは全てのアスリートに言えることではないかと。
コーチや指導者との相性であったり、方針に対して意見も言えず精神的な辛さを感じたりすることも他のアスリートにもあることで
生きていく上でアスリートは勿論、他の道のプロ、社会で生活している全ての人達にはそれぞれに辛さ、悩み、苦しみ、葛藤があるわけじゃないですか
それでも苦しさに負けず、誰にも迷惑もかけないよう
一生懸命自分自身を奮い立たせ、向き合い、懸命にみんな生きてるわけですよ。
「分かったようなことを言うな!」
「苦しんでいる人にしか分からない!」
「偉そうなことを言うな!」
と、思われる方もいるかもしれませんが
私には
依存性のせいなのです。
自分は苦しんでいるのです。
そのように言い訳されているようにも見えてしまうわけですよ。
誰しもが悩みと戦い、乗り越えられるとは思ってはいないのですが
原裕美子さんの会見でも話されていましたが
「何度も万引きをした」
私は、万引きの被害にあった店舗側の方にも感情移入してしまうというか
これも一応、経営者だからでしょうか
被害にあった店舗側の中には
被害に頭を悩ませた経営者もいるだろうなと
依存性の辛さも分かった上で、それでも
「そんなことは知らないし、関係ない」
「そっちの都合ばかりじゃないか」
と言いたい人もいるのではないかなと思ったりもしてしまうのです。
今回の騒動で重要なのは
依存性は刑罰にどのように影響、変化を与えるのか
それを踏まえてどう判断していくのかだと思います。
難しい問題ではあると思いますがね。
ちょっと普段より短めですが
今回はそんなお話。
それではまた次回があれば